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Cirrax開発エピソード

Cirrax
~困難の先に創造された新市場~

  • 「Cirrax」 は脳神経減圧術(MVD)用に開発した、PTFE製綿状の補てつ材です。
    Cirrax開発のきっかけとなったのは「MVD用に医療機器として認められた、より安全な製品を使用したい」という医師からの声でした。

    MVDは脳神経外科で行われる手術で、顔面痙攣や三叉神経痛を対象に、症状改善に対する根本的な治療法として実施されています。顔面痙攣や三叉神経痛は命に関わる病気ではないものの、その症状に苦しめられている患者さんは多くいらっしゃいます。
    一方で、開発当時はMVDという手術そのものの認知度が低いこともあり、手術件数からするとあまり大きな市場とは言えませんでした。しかしながら、私たちがMVD用の製品をつくることでMVDの認知拡大を助け、人知れず悩んでいる患者さんを一人でも多く救うことに繋がるのであれば、何としてでもつくりたい。そう考え、開発をスタートさせました。

  • Cirrax発売までの道のりは険しいものでした。
    MVD用補てつ材の開発は国内初だったため薬事承認取得のハードルが高く、また保険適用に向けた手続きなど会社として初めての挑戦もあり、様々なことを手探りで進めていかなければならなかったのです。そんな状態ですから社内からは慎重な意見がでる場面もありましたが、どんな時でも前向きな姿勢を貫き通しました。
    「新たな市場を創造することで社会に貢献する」 というのが私たちの信念です。
    市場の創造には、困難がつきもの。一見解決困難な問題に直面した時、そこで諦めるのではなく、どうやったら乗り越えられるのか、という思考を常に持ち続けることが、市場創造の達成に繋がるのです。

    現在Cirraxは、MVDを行う多くの医師から高い評価を頂いております。
    また、先日Cirraxを使用して症状が改善された患者さんについて知る機会に恵まれました。私たちがつくった製品が患者さんの人生にどのように貢献できたのかをダイレクトに感じ、ものづくりに取り組む理由を再認識できた、非常に貴重な経験でした。
    今後はMVDの周知発展もサポートすべく、啓蒙活動にも力を入れていきたいです。

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